廃屋nostalgia

廃墟好きの記録

軽井沢廃墟群と浅間山荘訪問


ご無沙汰しております。自粛しておりましたがそろそろ。

今日は軽井沢へ行ってきました。

 

軽井沢。

リゾート地として一時は売れに売れてたようですね。

温泉街などと同じで、今は一本裏へ入ったり中心地から少し離れれば夢の跡。

 

勿論、それなりの別荘(まさに別荘と言うしかない豪奢な御屋敷の数々!)も多々あり、都会の喧騒から週末は離れたいお金持ちや、人里離れて暮らしたい芸術家さんなども住んでいるのでしょう。廃墟ではなく、現役の物件も非常に楽しめました。

 


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早速の写真が別荘ではなくアパートなのですが…

全部で4棟ほどありました。すぐ隣にはレストラン?のような小さな家屋が。

 


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こちら、何故か内側から棚でバリケードが築いてあって侵入者を拒んでいました。

なんのためでしょうか?

 

他にも北軽井沢〜中軽井沢あたりをしばらく徘徊。せっかくなのでお土産を買ったりもしました。


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今日は暑すぎず寒すぎず。雨なども降ってないので地面もぬかるんでいなくて探索しやすかったです。

どのおうちも表に面したとこから少し距離があり、鬱蒼とした木々の中にぽつんとありました。

 

そして、今日の本命。浅間山荘です。

本命と言いつつ、あさま山荘事件をあたしはあまり知らないのですが、有名な立てこもり事件ですよね。

二十歳の原点」でも読んだのですが、当時激化していた学生運動よど号ハイジャック事件学生運動だったと思います。

その熱量は現代には決して蘇らないものだよなぁ…というか学生運動ってそもそもなんだったんだろう。時代が産んだ熱病のように感じてなりません。実際を知らない平成キッズなのでただ想像するのみです。

ただ、こうして「現場を歩く」「興味関心を持つ」ことは事件を記憶として遺すためにも大事なのかと考えたりします。

 

さて、舞台となった浅間山荘ですが、事件後に民間の会社に渡ったそうで、少しポップになっていました。

 


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軽井沢リゾートガーデンの中のかなり上の方です。

事件時は真冬でしたから、軽井沢の山奥、雪の中での攻防が凄まじいものだったのは想像に難くないです。

 

びっくりしたのが写真を撮っていたら同じく山を登ってきた人がいたこと。こちらもびっくりしましたが、向こうもびっくりしていました。そりゃ、おなごが連合赤軍の事件跡でキャッキャしてたら驚きますよね。

廃墟探索をしている以上は同志に遭遇することを覚悟していましたが、本当に現れると心臓飛び出ます。

しかもその方、なかなかにアグレッシブで、山の斜面を身一つで降りてゆきました。事件の時の写真として出回っている、山荘の下からのアングルが欲しかったのでしょうか…いや、すごい。崖なのに。落ちたら死ぬのに。

斜面を降りていった方の安否がやや気になりましたが、目当てはカメラに収めたので、さっさと退散することにしました。

 

んー、それにしても映画に出てくるようなお屋敷ばかりで、素敵でした。1週間でいいから暮らしてみたいです。お手伝いさん付きで。

 

余談ですが

上信電鉄の某駅。


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未だに自動改札はなく、切符を駅員さんに見せる方式。車内に残る運賃箱、駅に設置された伝言板

ここだけでも非常に心をくすぐられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

みなかみ温泉 老神温泉の廃墟群

 


前回の記事で、みなかみ温泉に行きたいと呟いたので行ってきました。

もう3月も近いし、天気も良さそうだから雪も大丈夫だろうと予想していました。

 

結果、千切れるくらい寒さが痛かったです。

 


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行きたかった物件の開け放たれてるドアがそこにあるのに雪が侵入を拒んでくる。悔しい。

 

こんな感じでだいたい雪に埋もれてるわ風が冷たいわ、廃墟だと思って立ち入った場所が営業してたりで収穫なし。

でもこうして見ると廃墟群と雪景色も風情あって良いですね。

春になって雪が解けたらリベンジします。

 

物足りないのでやや下ってレストランキャニオンに行きました。


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レストランの看板が出てたけどレストラン…?

ギャラリーや簡易宿泊も兼ねてたようです。


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年代物!レトロに弱いです。


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その後、やはり物足りないので老神温泉へ。

温泉街ってどちらかと言うと「廃墟」より「閉業中」のイメージ。

状態も綺麗なものが多く、イコール管理がちゃんとされててドアや窓がぴっちり閉まってる。

廃れた田舎の温泉地といえど、一応観光地だからか車通りもあり、侵入は出来ませんでした。

 

今回見て回って思ったこと。

群馬では伊香保草津、みなかみが有名な温泉所とされてて。

全盛期より衰退したとはいえ伊香保草津はまだまだ客入りがあるけど、みなかみはもうダメだなーと。

みなかみ18温泉と銘打って何とか観光客を入れようとしてるけれど、他にない強みも特にないし、来たお客さんも廃墟がゴロゴロしてたら不快な人もいるだろうし。

逆に「廃墟の街」として軍艦島みたいに廃墟観光に振り切ってしまえたら別の層に支持されそうだけど、保守的な空気なので多分しないでしょう。

一廃墟好きとしては、状態の良い廃墟が少しでも長く解体されずに残っているように願うばかりです。

 

碓氷方面、それから秘境

 

あけましておめでとうございます。

廃墟、はじめました。今年もよろしくお願いいたします。

 

今回は碓氷方面。

特に行先は決めず、走ってて良さそうな場所に立ち寄る方式で行きました。


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匣が残ってるゲームセンター。

比較的新しめ廃墟で、荒らされた跡などもなく。

ただ、新しい=管理がしっかりされてるので中への侵入は出来ませんでした。誰か窓ガラスの1枚でも割ってくれれば入れるんですけど(笑)


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これだけだとなんだか分からない…

給油場だったようです。峠の途中で見つけました。

 

そこから霧積温泉という看板を見かけ、温泉街目指し登って登り続け


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行けるところまで来た感じ。


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しかし、肝心の霧積温泉、さらにこの先だそうで。

みなかみや鬼怒川のような廃温泉街を期待してたんですけど、どうやら旅館は1軒だけのよう。

しかも割と良さそうな温泉旅館みたい(By楽天トラベル)

気になったんですけど、親切に杖があるとはいえ、さらに奥へ進むのは初期装備で魔王の城に向かおうとするのと同じなので夏くらいに訪れたいですね。涼しそうだし。何より、こんなに山の中でぽつんと旅館が営まれてるのがとても素敵。

前回記事にしましたが、やっぱりあたしは廃墟の他にも限界集落や秘境にも興味があるみたいです。雪が解けたら回りたいです。

 

広大な景色見てると、明日の仕事やだなとかそんな悩みはあまりにちっぽけでどうでも良くなります。悩んでる人は山を登ったらいいと思います。

 

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次は某フィッシングパーク。

受付でしょうか。


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レトロな残留物に思わずはしゃいでしまいました。電話大きい!


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廃墟に、光が影を落としてる感じがとても好きなんですけどわかる人〜?


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1番右、瓶のチェリオでした。飲んだら危険。

横の赤いのはなんだろう、そもそも元が赤だったのかさえ謎です。


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コテージは南京錠かかってました。残念。

 

この奥に、通称「画家の家」があるようですが、まさかの失念。せっかく行ったのに(悔)

 

他にもドライブインやホテルを外から眺め、探索終了。

あと、県内で行ってないエリアが結構限られてきたのですが立地的になかなか難しそう…

みなかみの街全体が廃墟と化してるあたり、絶対行きたいんですけどねー。行くとしたら春だなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

限界集落

 

廃墟オンリーだったあたしが、少し目覚めそうになってる限界集落というジャンルの紹介です。

 

2020年秋

群馬の廃校を巡っている過程で出会った限界集落


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法久地区



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案内板(個人名、雑に伏せました)

今だったら個人情報云々でこんなの貼り出せないですもんね。郵便屋さんに親切な案内板です。

この案内板見てて気づいたことが2つ。

同じ苗字が多いので恐らくみんな身内なんだろうな、ということと、この案内板を見てる入口付近でさえ山深いのに、さらにさらに上に住んでる方がいるということ。

集落ってすごいね。

 

この案内板、見た目からして相当に古いです。今、集落にはどれくらいの方がご存命なのか。

廃墟では生前にそこにいた人達がどんな風に過ごしていたのかを想像するのが好き。

限界集落」はその廃墟になる一歩手前「廃墟の前身」

と、あたしは捉えました。 

あとはテレビ番組のぽつんと一軒家も好きなので、山の上に住む人達がどんな暮らししてるのか普通に興味あります。

 

前日の悪天候により山道の状態が悪かったので奥には行きませんでしたが、これから訪れる機会が増える…かも?

赤別荘〜茨城遠征編③〜

 

今回で1度茨城シリーズは終わりかな。

H小学校もでしたが、この赤別荘もフェチに刺さる、とても印象深い物件。

 

赤別荘は正式名称ではなく、屋根が赤いからという理由でつけられた通称だそうです。薮の外から全体を見下ろす形で1枚撮っておけばよかったなぁ。


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竹藪の中に佇む、和洋入り交じった明治大正を彷彿とさせる建築。控えめに言って最高。

いつの時代に建てられたのか詳細は不明ですが、明治後期に洋館風、そして離れを二三軒建てられたのならば相当なお金持ちだったと思うんです。何があったのか、歴史を探るべく更に中へ。


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レトロ・・・!


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しかしこの時代にご家庭でTVを複数台所有、そして右手の西洋人形。

これは富裕層(確信)


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昭和5年

他にも大正の新聞などなど、よく朽ちずに残ってたな、という紙がワサワサとありました。文字が今と逆ですね。

 


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どこを切り取っても古き良きお家。

ニ○リ路線の家具も安価でそれなりに使えて十分ですけど、昔の家具はやはりしっかりしているのがよく分かります。

引き出しの中から通帳や土地に関する書類も色々出てきて、予想ですけどご職業は(法外な)金貸しだったのかもしれません。人の通帳を覗くのはドキドキします。



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バルコニーに机と椅子と本。優雅を極めてます。

しかも2冊は洋書でした。英語も極めてた様子。

お嬢様が紅茶でも飲みながら、昼下がりにくつろいでらしたのかしら。

ここのお家には、バイオリンの教本や和洋問わず様々なジャンルの御本、大正〜昭和初期の女性ファッション誌なども置いてあり、教養の深さが伺えました。

 

栄華を極めた一族がその後どのような人生を歩み、お屋敷が廃墟となっているのか、想像に難くはないと思います。

唯春の夜の夢の如し。

赤別荘は、建物の長い歴史の中の一瞬の思い出を閉じ込めて、今日も竹藪に佇んでいるでしょう。

 

 

通りすがりの廃墟たち〜茨城遠征編②〜

探索してて、素敵!となる廃墟は極わずかです。

素敵廃墟の基準としては

1  状態が良い(骨組みだけではなく残留物がある、ヤンキーに荒らされていない)

2  命の危険がない&踏み込みやすい立地

3   比較的明るい(私がビビりなので明るい方が探索しやすいため)などがあげられるのですが

見つけたものの探索を諦めた物件、入れたけどイマイチ盛り上がりに欠けるものは沢山あります。

むしろ、1軒の優良に辿り着くのに5軒は訪れます。

今回はそんな通りすがりの物件をサクッとまとめます。

時期は2018年秋頃〜2019年春。全部茨城。

 


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通称、ブラックマンション。

国道沿いなので有名といえば有名かも。地元民なら嫌でも目に入ると思う。

建築途中で放棄されたとかなんとか。

侵入を試みたのですが木が生い茂って入口が見つからず、また国道沿いで人目が…ということで外観のみ。

打ちっ放しなので、中に入っても特に何もなさそうですね。


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明野劇場。

ストリップ劇場ですね。

心霊スポットとして随分有名ですが何も無かったです。

ここは別にイマイチ物件では無いのですが、写真を撮ってなくて。この1枚しか無いので今回まとめちゃいました。

この中央の回転台で色々盛り上がったんでしょう。回転台を見るのは人生で最初で最後な気がします。



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写真に残ってたものの、名称等、詳細を綺麗に忘れてます。お城?旅館?場所どこだっけ。

休憩がてらに入った県立公園(?)に堂々と建っていて吃驚した記憶。横で家族連れが休日を過ごす中、ここだけ明らかに異質で、なにゆえ柵も付けず廃墟が放置されているのか疑問でした。

造りがとても立派なので、もしかしたら伊香保の旅館のように文化財指定されてたり、取り壊せない理由があるのかもしれません。

 

民家とか、骨組みのみの場合は写真を残してないことが多いです。そのまま記憶からも消えてしまうという…

なんだか勿体ないし、せっかくこのブログも開設したのでこまめに記録していきたいです。

平安閣 〜茨城遠征編①〜

茨城って優良物件が多めにあるので少しずつ茨城方面も載せていこうと思います。


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結婚式場。

大きな式を挙げないスタイルも今はだいぶ多いみたいですね。時代の流れなのでしょうが、結婚式場は廃墟になりがちな気がします。

入口でお祝いされてるので有難くゲートをくぐらせて頂きます。

 


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このシャンデリアの残骸が素敵。

剥き出しの天井の厳つい感じも非常にポイントが高いです。


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マヤカンに近いものを感じたお部屋。わかる人はこの「マヤカン感」わかりそう。

ぽつんと残された椅子に切なさを感じる…尊い

 


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1番のお気に入り。

建物内ではあるけれど緑に還りつつあるこの空間は廃墟ならでは。手入れされた空中庭園ではなくて、朽ちながら緑に侵食されていく、その途の美しさ。

そして、元からなのか落書きか分からないけれど赤く描かれた十字架は、厳かで神聖で、幸せを描き続けられなかった「結婚式場」としての贖罪のよう。

廃墟への浪漫を凝縮したような場所で、長いこと立ち呆けてしまいました。

 

機会があったらまたお伺いしたい1軒でした。