赤別荘〜茨城遠征編③〜
今回で1度茨城シリーズは終わりかな。
H小学校もでしたが、この赤別荘もフェチに刺さる、とても印象深い物件。
赤別荘は正式名称ではなく、屋根が赤いからという理由でつけられた通称だそうです。薮の外から全体を見下ろす形で1枚撮っておけばよかったなぁ。
竹藪の中に佇む、和洋入り交じった明治大正を彷彿とさせる建築。控えめに言って最高。
いつの時代に建てられたのか詳細は不明ですが、明治後期に洋館風、そして離れを二三軒建てられたのならば相当なお金持ちだったと思うんです。何があったのか、歴史を探るべく更に中へ。
レトロ・・・!
しかしこの時代にご家庭でTVを複数台所有、そして右手の西洋人形。
これは富裕層(確信)
昭和5年。
他にも大正の新聞などなど、よく朽ちずに残ってたな、という紙がワサワサとありました。文字が今と逆ですね。
どこを切り取っても古き良きお家。
ニ○リ路線の家具も安価でそれなりに使えて十分ですけど、昔の家具はやはりしっかりしているのがよく分かります。
引き出しの中から通帳や土地に関する書類も色々出てきて、予想ですけどご職業は(法外な)金貸しだったのかもしれません。人の通帳を覗くのはドキドキします。
バルコニーに机と椅子と本。優雅を極めてます。
しかも2冊は洋書でした。英語も極めてた様子。
お嬢様が紅茶でも飲みながら、昼下がりにくつろいでらしたのかしら。
ここのお家には、バイオリンの教本や和洋問わず様々なジャンルの御本、大正〜昭和初期の女性ファッション誌なども置いてあり、教養の深さが伺えました。
栄華を極めた一族がその後どのような人生を歩み、お屋敷が廃墟となっているのか、想像に難くはないと思います。
唯春の夜の夢の如し。
赤別荘は、建物の長い歴史の中の一瞬の思い出を閉じ込めて、今日も竹藪に佇んでいるでしょう。